-
「ひょうご 福祉の現場 若手リーダー賞」創設を
-
- 公益財団法人「神戸新聞厚生事業団」(高士薫理事長)は、兵庫県内の福祉施設などで働く若手職員を応援する「ひょうご 福祉の現場 若手リーダー賞」(神戸新聞社など後援)を創設します。4月20日から第1回の候補者を募集します。
受賞者は毎回3人(上限)で、賞金20万円を授与し、神戸新聞紙上・電子版でその活躍を紹介して顕彰します。若手職員の離職を減らし、福祉の仕事に就きたいと思う人を一人でも増やすことが願いです。その賞金、運営費など80万円を募ります。
ぜひ、その趣旨に賛同いただき、ご協力いただければ幸いです。
なお、賞金、運営などの経費予定額80万円に達しなくても、「ひょうご 福祉の現場 若手リーダー賞」は実施します。必要経費以上のお金が集まった場合は次年度の繰り越し金とします。
5万円以上のご協力者には、当厚生事業団から感謝状などを送付いたします。 -
- (写真説明)厚生事業団の活動紹介① 神戸ろうあ協会、神戸市手話サークル連絡会と共に実行委員会を結成。2019年8月初開催した「こうべ手話フェスティバル」の開会式の様子です=神戸市中央区の神戸新聞松方ホール
-
なぜ今、「福祉の現場 若手リーダー賞」創設なのか
- みなさん、はじめまして。私は、神戸新聞厚生事業団・専務理事の武田良彦と申します。プロジェクトを起案するにあたり、「ひょうご 福祉の現場 若手リーダー賞」創設に寄せる思いを述べたいと思います。
現在の専務理事に就任しましたのは2018年3月です。以来、障害者、高齢者、児童・母子支援など、さまざまな福祉施設・団体、社会福祉協議会の皆さんと話をする機会を得ました。
その中で特に気になったのが、「職員を求人しても応募者がない」「仕事を覚えたと思ったら辞めてしまう」といった声でした。 -
- (写真説明)神戸手話フェスティバルの開会式で、この小学生2人が出場者宣誓をしてくれました
-
現場で知った若者たちの苦悩
- 処遇の問題もあるのでしょう。しかし、ある施設で働く若手職員と懇談したとき、賃金よりむしろ、仕事での頑張りや成果が社会で正当に評価されていないことが、離職を考える原因になることもあるのだと知りました。
例えば、知的障害者施設に就職し、作業所運営を任された職員がいるとします。愛情ある態度で入所者を指導し、画期的なアイデアと努力で入所者の賃金はアップ。人が変わったように生き生きと働くわが子の姿に親の笑顔がよみがえるー 仮にそのような輝かしい実践例があっても、なかなか光が当たらないのが現実でしょう。 - 私は神戸新聞に記者として入社。約30年編集局におりました。しかし、白状するなら、福祉の現場とは縁遠い記者でした。
現場の皆さんから「A施設にはB君という指導力のある優秀な職員がいる」といった話を聞くにつけ、そんなB君を社会的に評価する仕組みができないものかと、自らの記者生活への反省も込めて考えたのです。 -
- (写真説明)厚生事業団の活動紹介② 障害者を1泊2日で招待して実施する「みんなで海釣りー障害のある人の体験講座」。京都新聞社会福祉事業団と共催、毎年秋に実施しています=京都府宮津市
-
- (写真説明)「みんなで海釣りー障害のある人の体験講座」で、ボランティアの指導で釣りを楽しむ車いすの参加者たち
-
なんとかして離職を食い止められないか
- 離職を食い止め、福祉の仕事に関心をもってもらうには、情熱あふれる職員の存在と、その取り組みに光を当て、広く知ってもらうことが第一歩なのではと思うのです。
若手職員のみを対象とした福祉の賞は全国でも例がないと聞きます。賞金20万円はごれまで頑張った「ごほうび」としてお贈りします。
福祉の現場で働く人々にもっともっと注目が集まり、社会的な評価が高まればと願います。ご賛同いただけましたら、ぜひともご協力をお願いします。 -
- (写真説明)厚生事業団の活動紹介③ 陶芸家、画家らの提供作品を展示・販売し、売り上げを福祉施設などに寄付するチャリティー美術展事業も展開してきました。写真は2019年12月の「播磨チャリティー美術展」の会場です=加古川市
-
「あこがれ」を抱ける仕事に
- この賞の制定によって、福祉の仕事に「あこがれ」を抱き、志す人が一人でも増えれば幸いです。
「自分の仕事に自信あり。福祉の仕事は素晴らしい」と語れる方は自薦で。「入所者を導き、陰ひなたなく働く。彼は職場のホープだ」そんな職員が身の回りにいらっしゃいましたら、ぜひ他薦で応募用紙をお送りください。応募要項は以下の通りです。 -
- (写真説明)厚生事業団の活動紹介④ 神戸市母子生活支援施設の運動会です。毎春、当事業団職員がボランティアとして参加しています=神戸市
-
「若手リーダー賞」は自薦、他薦ともにOKです
- 「ひょうご 福祉の現場 若手リーダー賞」の応募資格は、高齢、児童・母子、障害、保育、難病などの施設・団体や社会福祉協議会で働く職員。年齢は問いませんが、通算10年以上福祉の仕事に携わった経験があることが条件です。自薦、他薦で公募します。
神戸新聞厚生事業団のホームページ(http://kobe-kousei.com/)に要項と応募用紙を掲載します。ダウンロードし必要事項を記入の上、同事業団に郵送してください。8月7日締め切り(必着)。
書類(1次)選考通過者を対象にした2次選考会を9月5日(土曜)。最終選考会を10月3日(土曜)に、いずれも神戸新聞本社で開きます。ご本人の出席をお願いします。受賞者の発表は11月に行います。ただしコロナウィルス感染拡大のため、選考会の日程を変更する可能性もあります。
なお、賞金、運営などの経費予定額80万円に達しなくても、「ひょうご 福祉の現場 若手リーダー賞」は実施します。必要経費以上のお金が集まった場合は次年度の繰り越し金とします。
選考委員には、兵庫県社会福祉法人経営者協議会長の谷村誠氏、関西学院大人間福祉学部教授の大和三重氏、神戸女子大学健康福祉学部教授の佐々木勝一氏ら8人が就任予定です。
同賞には、神戸新聞社、兵庫県、兵庫県社会福祉協議会、神戸市、神戸市社会福祉協議会の後援をいただいたほか、以下の11団体も賞の主旨に賛同され「協力団体」になっていただきました。
兵庫県老人福祉事業協会、兵庫県知的障害者施設協会、兵庫県児童養護連絡協議会、兵庫県母子生活支援支援施設協議会、兵庫県身体障害者支援施設協議会、神戸市老人福祉施設連盟、神戸市身体障害者施設連盟、神戸市知的障害者施設連盟、神戸市私立保育園連盟、神戸市児童養護施設連盟、神戸市母子生活支援施設協議会
公益財団法人である当事業団への寄付金は所得控除や自治体によっては住民税額控除の対象となります。「若手リーダー賞」への支援(寄付)金を出された方で、領収書の必要な方は当事業団へご連絡ください。郵送いたします。なお5万円以上のご協力者には、当厚生事業団から感謝状などを送付いたします。 -
神戸新聞厚生事業団
-
神戸新聞厚生事業団 〒650-0044 神戸市中央区東川崎町1の5の7 ☎078・362・7150 メールk-kouseijigyou@kobe-np.co.jp -