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-新着情報-
- 〇第24回関西現代演劇俳優賞 関西芸術座・梅田千絵さん大賞に
第24回関西現代演劇俳優賞の授賞式が大阪市内であり、阪神・淡路大震災を描いた群像劇「ブンヤ、走れ!」に出演した関西芸術座(大阪市)の梅田千絵さんら3人が大賞に選ばれました。同賞は、関西の劇評家による「現代演技論研究会」が1998年に創設。大賞は年間の公演で最も優れた俳優に贈られ、今回は2021年の舞台が対象。
【2022.4.6 神戸新聞朝刊】
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- 受賞を喜ぶ梅田千絵さん(中央)
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はじめに
- 阪神・淡路大震災で神戸新聞社の社員と販売店員が被災地で奮闘する姿を描いたノンフィクション「神戸新聞の100日」を原作にしたオリジナル脚本です。
大阪の劇団「関西芸術座」による舞台化が決まってから、本来は震災から25年の節目となる2020年に公演予定でしたが、コロナ禍で何度も延期に。感染対策のためにグループごとに分かれた稽古を続け、昨年ようやく大阪公演が実現、好評を博しました。今年6月に震災から1万日を迎えるのを前に、神戸での公演が決まりました。
この舞台を通して、27年前の被災経験を風化させずに次の世代に継承していきたいという思いでプロジェクトを立ち上げましたので、一人でも多くの方に観劇いただけますよう応援をお願いしたいと思います。
〇日時:5月7日(土)①午前11時 ②午後4時
〇場所:神戸新聞松方ホール(神戸市中央区東川崎町1-5-7、神戸情報文化ビル4階)
〇出演:関西芸術座
〇主催:演劇「ブンヤ、走れ」神戸公演実行委員会
(神戸新聞社、関西芸術座、神戸新聞文化財団)
〇後援:サンテレビ、ラジオ関西
〇協賛:竹中工務店神戸支店
※未就学児童のご入場はご遠慮ください -
ストーリー
- 1995年1月17日、阪神・淡路大震災が発生した。神戸新聞の新人女性記者、原知加(演・菊地彩香)は激震の中で飛び起き恐怖と闘いながら神戸新聞本社に向かう。しかし本社は壊滅状態、新聞発行は不可能な状況になっていた。それでも記者たちは続々と本社に集まってくる。
一方、神戸新聞東灘販売所も全壊となり所長の小川恵子(演・田中恵理)が生き埋めになってしまう。息子の元気(演・芳本亘世)は販売所続投を胸に母の救出を必死に試みる。
原たち神戸新聞記者は新聞発行の続投を決意し、被災地の中を奔走していく。
〇脚本:駒来 愼
〇演出:門田 裕
〇美術:加藤 登美子
〇音楽:ノノヤマ マナコ
〇映像制作:市村 知崇
〇宣伝美術:市村 知崇、恒川 愛子
〇照明:福井 邦夫
〇音響:廣瀬 義昭
〇舞台監督:辻村 孝厚 -
出演者・演出
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舞台稽古の様子
- 「神戸新聞の100日」を原作にした演劇で、公演を前に稽古する団員=いずれも大阪市西区立売堀3、関西芸術座 ↓
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- 稽古を前にストレッチで体をほぐす団員たち ↓
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- 稽古の合間には、台本の確認をし合うことも ↓
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- 団員にアドバイスをする演出の門田裕さん(右) ↓
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- 演出の門田裕さんの台本。いろんなメモがしてある ↓
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大阪公演を鑑賞した方々の感想(2021年12月17日・18日 エル・シアター)
- ・舞台装置が上手く作られていて、リアル感がありました。ついこの間のようですが、ずいぶん時間が経ったんですね。当時の事を思い出しますが、やはり大阪と神戸では全く違う世界です。命をかけて伝える方々の姿に改めて感動しました。(50代~60代女性)
・阪神・淡路大震災に関する映像、舞台を始めて観ました。それぞれが必死に生きようとする姿にとても胸が熱くなり感動しました。「被災者の目線で」というのがどういうことか理解できる素敵な舞台でした。(10代女性)
・舞台で地震が起きた時、本当の地震のように感じました。音の振動とスモークなど、演出にびっくりしました。あの震災の時、奈良でも揺れましたが、こんな状況だったのだと知りました。忘れてはならない、これからも受け継いで語り継いでいかなければならないと改めて思いました。ありがとうございました。(30~40代女性)
・劇中、ずっと鳥肌が止まりませんでした。26年前のことを思い出して涙が出たり、怖くなったりしました。あんな大変な中、神戸新聞をその日から出されたと聞いていて、ぜひ今回の劇を観たいと思っていました。素晴らしかったです、神戸新聞社も関西芸術座も!大切なものを受け取りました。(50~60代)
・すてきな舞台ありがとうございました。あの時の新聞を作り続けることの大変さと、それを乗り越える皆様の思い、共感できました。話の構成も良く、分かりやすかった。(70代男性)
・阪神・淡路大震災があった当時のことはよく覚えていませんが、映像でその当時の様子を見たことはありました。しかし、その映像よりも今回の劇で、深く、重く震災のことを考えることができました。感動するいい劇でした。(20代) -
神戸公演への思い
- 1995年1月17日、「阪神・淡路大震災」より27年が経ちます。
私は当時、住んでいた兵庫県尼崎市で激震に遭いましたが、辛うじて難は免れました。しかし、テレビの画面からは想像を絶する神戸の光景が映し出されていたのです。私はなすすべもなく、ただ茫然としていました。
その後、私は6,434人の尊い命が失われたこの事実にどう向き合って行けば良いのか。それを舞台にして良いのか分かりませんでした。
震災から25年が経とうとしていた時、同じ尼崎で震災を経験した、友人で脚本家の駒来愼氏が「神戸新聞の100日」を紹介してくれました。壊滅状態になった神戸新聞社のブンヤ(記者)たちが奔走し新聞を出し続けたノンフィクションでした。
地元に生き、地元を愛したブンヤたちが、愛する神戸とそこに住む人たちへの再生を願い走り続ける。その姿に胸をうたれ、是非舞台にしたいと思ったのです。
昨年12月に大阪での公演が終わり、是非神戸の皆さんにも観て頂きたく、神戸新聞社さんとの共同で、神戸公演が実現しました。
27年前の出来事を風化させたくない。この思いを神戸の皆さんとずっと共有していきたいと思っています。私たちへの応援よろしくお願い致します。
門田 裕 -
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